税理士の森山と申します。

 この度は印紙税についてお話をさせていただきます。

 相続・相続税対策として生前贈与を検討される方は多いと思われます。実際に贈与をする場合には、贈与契約書を作成することが一般的です。

 ところで、ある一定の契約書等には印紙を貼る必要がありますが、この贈与契約書にも印紙が必要なのでしょうか。

 

〇そもそも印紙税とは、どのようなものでしょうか?

 印紙税は、様々な取引の中で作成される文書のうち一定のもの(課税文書)を作成した場合に課される税金です。具体的には、契約書・手形・領収証などがあります。

 

〇贈与契約書に印紙は必要でしょうか。また、いくらの印紙を貼ればよいでしょうか?

 贈与契約書に関する印紙は下記のように取り扱われます。

・現金や株式など不動産以外のものを贈与した場合 … 貼る必要はありません。

・不動産を贈与した場合 … 200円の印紙を貼り、消印をする必要があります。

 ところで贈与契約書に不動産の評価額を記載した場合においても、印紙に関する取扱いは上記のとおりとなります。なぜなら贈与は無償契約であるため、その評価額は記載金額に該当しないためです。

 

〇収入印紙を貼らなかった場合には、贈与契約は無効となるのでしょうか?

 収入印紙を貼らなかった場合には、もちろん印紙税法上の違反にはなりますが、その契約書の効力そのものには何ら影響を与えません。つまり贈与契約は有効となります。

 

〇収入印紙を貼らなかった場合には、どの様に扱われるのでしょうか?

 印紙不納付や印紙不消印の場合には、過怠税というペナルティがつきます。

過怠税の金額は次のとおりです。

 ・不納付の場合 その税額の3倍(不納付額+その2倍相当額)

 ・不消印の場合 その税額相当額

なお、課税文書の作成者が過怠税の決定があるべきことを予知せず不納付の申出をした場合(「印紙税不納付事実申出書」を所轄税務署長に提出いたします。)の過怠税は、不納付額の1.1倍に軽減されます。

 

 つい見落としがちな印紙税ですが、課税文書を作成した場合には忘れないように印紙を貼付し消印をしましょう。